心房細動について

不整脈の中で私共が最も診察をさせて頂く機会の多い心房細動についてできるだけわかりやすく解説します。

我々の脈は通常、規則正しいリズムで心臓が作り出します。心房細動とは脈拍の間隔が不規則となる不整脈のことであり、脈を触れた時に脈の間隔が一定でなければ心電図で確認することになります。 心房細動は発作性(7日以内に元の脈に戻る)と 持続性(7日以上持続)に分類されます。

原因) 肺静脈の近くで発生した心房性期外収縮(脈が一回飛ぶ)が引き金となって始まります。そして心房にて不安定な異常興奮が始まり、不規則な心臓の収縮(不規則な脈)となります。 心臓弁膜症、高血圧、狭心症、甲状腺疾患、貧血、慢性呼吸器疾患、糖尿病などが関与していることがあります。

 

疫学) 不整脈の中では最も頻度が多く、高齢になるほど増加します (日本では70歳代で2%前後、80歳代で3%前後との報告があります)。

 

症状) 動悸、息切れ、胸部違和感などがありますが、症状が出ない場合や、症状に気付かずに数年以上経過する場合もあります

心房細動が持続した際に気をつけるべきことは 

① 脳梗塞 (5倍増加する報告があります)の予防

② 血行動態が悪化した際に起こる心不全(息切れ、むくみ、食欲低下、胸水貯留など)の治療です。

治療)

① 上記の原因の項目に挙げた基礎疾患があればまず是正します。

② 内服治療

脳梗塞を起こさないように抗血栓薬 (ワーファリン、プラザキサ)、

脈拍数を安定させるように β遮断薬 (アーチストなど)、

洞調律(もとの脈)に戻るように抗不整脈薬 (シベノールなど) があります。

③ 最近ではカテーテルアブレーションといって心房細動の原因となっている肺静脈近くの不整脈の回路を焼灼する治療法が開発されてきており、治癒が望める将来有望な治療方法と考えられています。

参考文献)

1. 循環器病の診断と治療に関するガイドライン 日本循環器学会 平成20年刊

2. The Atrial Fibrillation Follow-up Investigation of Rhythm Management (AFFIRM) study. Olshansky B et al, J Am Coll Cardiol, 2004:1201-8

文責 植村 健  http://www.koseikai-uemura.jp/

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